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Staff Stories

UXにもっと「ビジネス視点」を。サービスデザインまで伴走できるデザイナーへ

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「Staff Stories」では、モンスターラボのスタッフを紹介しています。今回登場するのは、UXデザイナーの渡辺雄大。大学では映像制作を学び、広告制作ディレクター、Webディレクター、UXデザイナーと、自身のスキルセットの拡張を目指し環境を変化させてきました。そんな渡辺に、UXデザイナーになったきっかけや、UXの専門性を突き詰める理由、そして今後のビジョンについて聞きました。

Guest

Yudai Watanabe

UXデザイナー。高校卒業後、大学の映像学科でフィルム映像を学ぶ。卒業後は、広告制作会社に入社。働きながら、デジタルハリウッド大学でデザインやプログラミングについて学ぶ。Web制作会社への転職を経て、2023年株式会社モンスターラボに入社。HCD-net認定人間中心設計スペシャリスト。

映像制作を志すも、理想と現実のギャップに直面
ディレクターの道へ

大学時代は映像学科で、フィルム映像やデジタル映像編集について学んでいました。中高生の頃から、各国のミュージックビデオを観るのが好きで「ワンアイデアで面白い映像作品を創る」監督の作品に惹かれていたんです。当時はそういう作品を自分でも創りたい、それを仕事にしたいと思っていました。

大学3年生の頃、インターンとして映像制作会社に入りました。ただ、そこは僕が目指していた「アート的」な映像制作ではなく、商業的な映像制作の世界で…。業界的にかなりブラックだったこともあり、若かりし僕は「ここでは、自分の存在価値を発揮できない」と、方向転換。今思えば、理想と現実に大きなギャップを感じていたんだと思います。

そして、新卒で不動産ポータルサイトを持つ広告制作会社に入社。Web業界でも動画コンテンツが広まりを見せている時代だったので、自分が学んできたことを活かせるのでは、と思ったんです。僕は、サイトに掲載するマンションのコンテンツや、バナー制作等のディレクションを担当しました。

少人数の部署だったので、ディレクターというポジションにありながらも、自分でプログラミングしたりデザインしたりと手も動かしていました。次第にそこに楽しさを覚え「もっとスキルを身につけて、クオリティを高めたい」と思うように。そして、働きながら「デジタルハリウッド大学」に入学し、Webデザインやプログラミングを学びました。平日は仕事をし、土日は学生として勉強するという、なかなかハードな1年でしたね(笑)

そうやって自分のスキルを磨くうち、「不動産だけじゃなく、もっと幅広いタイプのサイトを制作したい」と考えるようになりました。そして、Web制作会社にディレクターとして転職。ここでは、「Webのイロハ」のようなものを身につけられたと思います。5年ほど経ったころ「もっと大規模なプロジェクトに挑戦したい」と考え、グローバルな事業を多く手掛けるWeb制作会社に入社。これまで携わったことの無い大型のプロジェクトや、多言語サイトなど、多彩な経験を積みました。

また、この頃からユーザビリティテストなど「ユーザーを知る」というプロセスが求められるようになり、徐々に「UXデザイナー」としてのスキルセットを拡張していくことになります。

人間の意思決定のプロセスを紐解く
「UX」の専門性を突き詰めたい

かつてのサイト制作は、割と数字的なものを根拠に作るケースが多かったと思います。例えばサイトリニューアルの場合、それまでどういう風にサイトが使われていたのかをアナリティクスから分析し、定量的なデータから仮説を立てる。そこに、いわゆる「定説」を組み合わせてコンテンツを組み立てるというような方法です。

それが、「実際にどう使われていたのか」を紐解くため、ユーザーにヒアリングしたり、操作してもらったりして、ユーザビリティ評価をするようになりました。その評価で得られるインサイトから、より解像度の高いユーザーニーズや課題を抽出し、コンテンツを組み立てていく流れに変わっていったんです。そうして、「仮説」の精度を高めていきました。

あるサイトリニューアルのプロジェクトでは、普段どのようにサイトが使われているのかをユーザーインタビューしました。旅に関するサイトだったんですが、そこで「旅に慣れている人はあまり使わず、旅する機会の少ない人が使っている」という発見があったんです。このような情報って、アナリティクスの数字には落ちていないファクトだったりする。そこから、プライオリティの高いペルソナを導き出し、クライアントと合意した上でデザインを進めることができました。また、制作し、ユーザーに使ってもらい、改善して…と、制作段階でもユーザーの声を丁寧に反映。そのサイトが、Webのアワードで大きな賞を受賞したんです。自分でも納得のいくものができたと感じていましたが、客観的にも評価されたということが自分の中の「成功体験」になっていると思います。

そんな経験から、「もっとUXの専門性を突き詰めたい」と思うようになりました。

UXは、人間の意思決定がどういう風になされていくのかを紐解いていくもの。だから「人間」についての知見が必要で、それがあると無いとでは、仮説の精度が変わってくると思いました。それで、「行動経済学」「心理学」などについて学び、2021年には「人間中心設計スペシャリスト」を取得しました。

ただ、それまで担当していた案件は、割と「アプリを作る」「Webサイトを作る」など、アウトプットが最初から決まっているケースが多かった。そこを目指してUXを組み立ていく訳ですが、そうすると取り入れられるプロセスやフレームワークが限定されてしまう、とも感じていて…。もっと前段の、新たなサービスアイデアを発想するとか、企業やサービスの課題部分からプロジェクトに関わりたいと思いました。その方が、UXデザイナーとしての引き出しを増やし、自分のスキルセットも拡張していけると思ったんです。

UXデザインのスキルを、実践で身につけたい。より「打席」の多い環境を求めて転職活動していたところに出会ったのが、モンスターラボでした。

デザインはバランス
さまざまなアイデアが加わり「良くなる」瞬間が嬉しい

僕は2023年に入社したばかりですが、「思い描いていた仕事に携われている」という感覚は、すごくあります。これまで経験したことの無いようなプロジェクトだったり、経験はあるけれど難易度の高いものだったり…一つひとつに「噛みごたえ」がありますね。

あと、この会社って本当に、実績とタレントが豊富だなと思っていて。例えば業種、フェーズ、具体的なリサーチのプロセスなど、さまざまな切り口で経験豊富な人がたくさんいます。だから、僕が進めるプロジェクトのプロセスやアウトプットに対して、色んな視点からフィードバックをもらえる。自分とはまったく違うプロセスで体験を組み立てる人もいて、本当に発見と学びの連続ですね!

仕事をしていて一番嬉しいのは、自分のアイデアに他の人の意見が加わって「ああ、良くなったな」と思う瞬間です。僕は「デザインはバランス」だと思っていて。ユーザー視点がベースにありつつも、ビジネス的に成果が出るのか、テクノロジー視点で実現可能性があるのかなど、さまざまなバランスの上に成り立っている。だから、クライアントやプロジェクトメンバーを含め、色んな人の意見が加わって、アイデアがよりブラッシュアップされていく過程にやりがいを感じます。

あと、やっぱり「UIが好き」だなと思います。さまざまなリサーチを重ね、そこから得られたファクトから「その人たちが使いやすいものって何だろう」と仮説を立てながら組み立てていくプロセスです。抽出されたファクトを、どう形にするか。それを描いていく過程は、最高にワクワクしますね。

ビジネス視点を持ったUXデザイナーとして、
サービスデザインまで伴走したい

今後は、UXデザインにもっと「ビジネス視点」を取り入れたいと考えています。具体的に言うと、ビジネス視点での成果をどう組み立て、それをどのように「デザイン」としてアウトプットしていくのか。それを横断的に担える人材になりたいと思っていて。実際、モンスターラボでは「新規事業開発を進めたい」「現状の課題を解決したい」など、経営課題からご相談いただくケースも少なくありません。最終的には、ビジネス視点を持ったUXデザイナーとして、戦略からサービスデザインに至るまで伴走するのが目標ですね。

そのために、今は各種フレームワークや、会計知識なども学んでいます。社内でも、ビジネスやコンサルティングの基礎スキルなどを学べる研修が用意されているので、積極的に参加しています。基本的なフレームワークを学んで、仮のプロジェクトで改善提案のプレゼンを実施し、そこにフィードバックをもらうという、割と実践的なプログラムです。例えば、ビジネスモデル図やSWOT分析を活用して、あるサービスのビジネス課題を抽出し、改善策を検討しています。

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by Monstarlab Design Journal

Monstarlab Design Journal 編集部です。 モンスターラボデザインチームのデザインナレッジとカルチャーを発信していきます。

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