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CreAtIve Hack vol.2 Report | 生成AIでアイデアを加速する、モンスターラボ流プロトタイピング実践術

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モンスターラボでは、最先端のテクノロジーを駆使し、クライアントのビジネス課題を解決するための取り組みを日々行っています。

その一環として開催された、生成AIを活用した社内ワークショップ『CreAtIve Hack』。第2回目となる今回は、「記録アプリ」をテーマに、デザイナーたちがその創造性と技術力を競い合いました。

本記事では、その熱気あふれるハッカソンの様子と、そこから見えてきたAIプロトタイピングのこれからについてレポートします。

「記録」をハックせよ!創造性を刺激するワークショップ設計

今回の『CreAtIve Hack』では、「〇〇記録アプリを作ろう!」という共通テーマのもと、参加者は自身のアイデアを形にすることに挑戦しました。このワークショップのプログラムには、単にアプリを作るだけでなく、モンスターラボならではの「こだわり」が加えられています。

ワークショップのプログラム(180分)

  • インプット(5分):今回のワークショップのテーマやチャレンジ要素の説明
  • ハッカソン(120分):実際に参加者がアプリを作成
  • シェア・講評(40分):作成したアプリを各自が紹介
  • リフレクション(5分):全体を振り返って終了
  • 多様なテーマ設定

    読書や旅といった日常的な記録から、「感情記録」や「ビーチクリーニング記録」といったユニークなものまで、参加者は自由にテーマを選定。この多様性が、既成概念にとらわれない柔軟な発想を促しました。

    創造性を加速する「チャレンジ要素」

    さらに、各アプリには「データ可視化」「ゲーミフィケーション」「予測・分析機能」といったチャレンジ要素を1つ以上盛り込むことがミッションとして課されました。これにより、単なる記録ツールに留まらない、付加価値の高いプロトタイプ制作を目指します。

  • データ可視化:グラフやヒートマップで、記録からインサイトを導き出す
  • ゲーミフィケーション:ランキングやレベルアップ機能で、ユーザーの継続利用を促進する
  • 予測・分析機能:AIの力を借りて、記録のパターンから未来を予測する
  • アイデアの具現化!生まれたプロトタイプたち

    わずか120分という限られた時間の中で、参加者たちの手によって驚くほど多様なプロトタイプが生み出されました。ここでは、その一部をご紹介します。


    アプリテーマ 概要 使用ツール
    水分量記録アプリ 飲んだドリンクの種類によってスライムの色が変わるユニークなアイデアを実現。 Claude,v0
    ゴミ収集記録アプリ ChatGPTで要件定義→画像生成を使ってマインクラフト風の遊び心のあるアプリを作成。 ChatGPT,v0
    読書記録アプリ Google Books APIをアプリに組み込み書籍名から著者名や装丁などが自動入力されるロジックを構築。Clerkを使ったログイン機能にもチャレンジ。 ChatGPT,v0
    ナレッジ記録アプリ UI/UXの理論(OOUI)に基づいた情報設計を行い、AI特有の直感的ではない情報設計は避けつつ、ユーザビリティの高いアプリを実現。 Claude,v0

    これらのアウトプットからは、参加者一人ひとりが、ユーザー体験を深く洞察し、AIというツールをいかにクリエイティブに活用できるかを真剣に考え抜いた様子が伺えます。

    AIを「創作パートナー」にするための実践的アプローチ

    今回のハッカソンを通じて、生成AIを単なる作業ツールではなく、アイデアを共に創り上げる「パートナー」として活用するための、数多くの知見が得られました。

    「要件の具体化」こそが成功の鍵

  • AIとの対話でアイデアを磨く:優れたプロトタイプを生み出した参加者の多くは、まずAIと対話しながらアプリのコンセプトや要件を徹底的に練り上げていました。
  • OOUI(オブジェクト指向UI)の活用:「ユーザーが何をしたいか」からではなく、「ユーザーが何に興味を持っているか(オブジェクト)」からUIを設計するOOUIの考え方を取り入れ、構造的に整理された指示をAIに与えることで、手戻りの少ないスムーズな開発を実現していました。
  • AIの能力を引き出す「プロンプトエンジニアリング」

  • 役割と制約を明確に:「あなたは優秀なUXデザイナーです」「機能性を最優先し、スタイリングは最小限に」といったように、AIに役割を与え、制約を設けることで、アウトプットの精度を飛躍的に高めることができます
  • ステップ・バイ・ステップで:複雑な機能を一度に実装しようとすると、エラーの原因になります。機能を分解し、一つ一つ具体的にAIに指示を与えることが、結果的に成功への近道となります
  • モンスターラボが目指す、AIと共創する未来

    『CreAtIve Hack』は、単なる社内イベントに留まりません。これは、モンスターラボが目指す「テクノロジーとデザインの融合による価値創造」を体現するための挑戦の一つです。

    生成AIの進化は、デザイナーやエンジニアの役割を大きく変えつつあります。私たちはこの変化を脅威ではなく、創造性を高めるチャンスと捉えています。AIを「パートナー」として対話を重ねることで、これまで実現できなかったアイデアをより早く形にし、より良いユーザー体験を社会に届けていきます。

    今後もこうした取り組みを通じて、業界をリードし、クライアントとともに未来を創造していきます。これからのモンスターラボのAI活用に、ぜひご期待ください。

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    by Tatsuya Kayama

    大学を卒業後、モンスターラボに入社し、アプリが絡む新規事業の立ち上げ支援や、企業のデジタル戦略策定支援を行うビジネスデザイナーを担当。社内では、組織全体のナレッジ活用や業務効率化にも取り組み中。

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