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デザイナーがデザインスプリントで大切にするべき10個のポイント

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みなさんこんにちは。デザイナーの益田です。ACOではデザインスプリントを主要サービスの1つとして展開しており、これまでにACO Journalでも紹介してきました。今回は実際にデザインスプリントに参加し、デザイナーとして大切だと感じたことを10個まとめてみたので紹介したいと思います。

準備編

①スケジュールには注意するべし

デザインスプリントはクライアントと連日、1日に3-4時間ディスカッションします。加えて、翌日使用するデザインや資料も用意する必要があり、トータルで1日5-6時間ほどかかることがあるので、まずはスケジュール管理を徹底する必要があります。

②事前リサーチを徹底せよ

デザインスプリントにおいても事前リサーチは欠かせません。デザインスプリントでは、要件が見えてからスタートまでに十分な時間があるわけではなく、スタートを切った後は、じっくりとリサーチできる余裕はもっとありません。常日頃からさまざまなジャンルのデザインをインプットすることはもちろん、市場動向やトレンドなどにも幅広くアンテナを張っておくと良いでしょう。

アイディア発散編

③うまい絵は必要に非らず

デザイナーはデザインスプリントにおいて、サービスや利用シーンのイラストを大量に描く役割があります。そのため、絵画的なうまさは必要ありません。周りや自分のアイデアを引き出し、ファシリテートしながら絵を描かなければいけないので、素早く、ポイントを抑えた描写ができることが求められます。人は棒人間でもよく、感情やシーンが分かる絵であることが第一です。

④初心に立ち返るべし

アイデア発散に熱が入ってくると、論点がずれやすくなります。論点がずれると、話がかみ合わなくなり、内容だけでなく雰囲気にもマイナスの影響を与えることがあります。「そもそも、なんでだっけ」という視点を持ち、話の起点をチャートに落とし込むなど、一度話の流れを可視化・整理しスタートに戻ることで、議論の停滞を防ぐことができます。

⑤時にはアイデアを棄てよ

デザインスプリントでは大量のアイデアが登場します。ユニークで面白いものが溢れる中で、コアとなる課題に対して、何が最もアプローチしているのか、どの要素が欠かせないのかを見失わずに、優先順位をつけることが大切です。その際、イチオシのアイデアを棄てることもあるかもしれませんが、そこは勇気を持って!中でもビジュアルに影響するアイデアは、責任を持って取捨選択していきましょう。最終的に自分が作ることを考えながら進めることが大切です

デザイン制作編

⑥スコープを念入りに抑えよ

通常のプロジェクトでは完成品を納品しますが、デザインスプリントのゴールは案件によって異なります。デザインも、ワイヤーフレームレベルなのか、ワイヤーフレームにキーカラーをつけたものか、限りなく完成品に近いものなのか、デザイナーもきちんとゴールを認識しておくことが大切です。スコープをきちんと確認し、無駄な作業をしないようにしましょう

⑦ベンチマークを見つけよ

リサーチで見つけたデザインの中からベンチマークとなるものを見つけられると、スムーズに進められます。可能であれば、ジャンルよりも機能が類似しているサービスを参考にすると良いです。例えば、営業管理システムをデザインする場合でも、集計グラフを美しく見せたい場合はダイエットアプリなどが参考になるかもしれません。

⑧完璧なシンボル化は目指すべからず

ACOのデザイン作業ではSketchのシンボル機能を活用しています。ただ、デザインスプリントにおいて完璧に整ったシンボルのライブラリを作ることにはあまり意味がないのでほどほどにしましょう。デザインの修正や変更が発生しそうな箇所を想定しながらシンボル化することが大切です。また、柔軟性のないシンボルには時間を著しく取られてしまいます。ボタンのテキストが増えても余白が担保できる、アイコンの差し替えが簡単にできるようにする、など工夫しながら作りましょう。

⑨「アガる」サービスを考えよ

デザインスプリントは、短期集中で課題解決のために全力疾走します。その際、課題解決だけに満足せず、「どうやったらユーザーのテンションを上げられるか」を常に考えておくと良いです。一見課題解決しているように見えても、サービスとして楽しく使えるものか/継続してもらえるのか、どの部分でその楽しさを生み出すのか考えておくと、より効果的になります。私が今まで参加したデザインスプリントの中では、ビジュアルのアイデアからコンセプトがより明確になり、より「アガる」サービスになったものもありました。この辺りは、デザイナーが特に得意とする分野だと思います。

総じて

⑩自らの成長につなげるべし

デザインスプリントは、サービス企画からクライアントと一緒に話しながら考え悩んだり、ユーザー目線に触れたり、デザイナーが普段なかなかできないことができます。お察しの通り、体力も精神力も消耗しやすい(笑)デザインスプリントですが、成長につながるチャンスが溢れています。前向きな気持ちで取り組むことは、より良いサービス、デザインにも繋がると思います。

おわりに

以上、デザイナーが考えた、デザインスプリントにおける大切なこと10個です。 ACOで行うデザインスプリントでは、UX、情報設計担当やデザイナーが仮説検証から関わり、最適なサービスをクライアントと一緒に考えます。デザインスプリントの実施を検討中の方はぜひ、ご連絡ください。

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by Ayako Masuda

上智大学総合人間科学部社会学科卒業後、通信大手会社に勤めながら、京都造形芸術大学通信教育部情報デザインコース学士課程を修了。外資系ITコンサルティング会社を経て、現在に至る。デザイン部所属。

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