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職種を超えて展示会へ。「大サイン展」「うたう仲條 おどる仲條」で得た新たな視点と気づき

こんにちは!UIデザイナーの宍戸です。

先日、デザイナーを中心に職種の異なるメンバーで「大サイン展」と「うたう仲條 おどる仲條 ―文字と画と、資生堂と」の展示会を巡ってきました。

同じ展示を見ても、人によって着目するポイントが違います。今回は展示で感じたことや、職種を超えて意見を交わした中で得られた気づきをご紹介します!

伝える つなげる 大サイン展|機能と世界観のバランス

最初に訪れたのは、東京ミッドタウン・デザインハブで開催されていた「大サイン展」です。


https://www.designhub.jp/exhibitions/sda2026#

展示では、グラフィックデザインに詳しいメンバーが、サイン・ピクトグラム・アイコンの違いや実際の事例について、作品を見ながら丁寧に解説してくれました。


グラフィックデザインの知見が豊富な益田さん

「サイン」と聞いて、私はピクトグラムやアイコンを中心とした展示を想像していましたが、実際には建築や公共空間と深く結びついた展示内容で、とても新鮮でした。

例えば、トイレのサイン一つを見ても、施設によって表現はさまざまです。素材や形、設置場所まで含めて、正しく情報を伝えつつ、その空間の世界観をつくる大切な要素として設計されていました。


展示会スペースのトイレマーク。シックなテイストに合わせたサインになっていました。

特に印象に残ったのは、オリンピック競技のピクトグラムです。

世界中の人が見て競技内容を理解できることに加え、開催国ならではの文化や個性も表現されていました。

展示を見ながら、一緒に参加していたメンバーのお連れの方がこんなことを話していました。「看護の世界では、日本は集団生活を大切にする文化があるので、施設も無機質なデザインが多いです。おしゃれな文字は細く小さくなりがちなので、機能性とデザイン性のバランスは難しそうですね。」この言葉を聞いて、「確実に伝える」という機能性と、「その場の世界観を表現する」表現力を両立させることの難しさを改めて痛感しました。

今回の展示には、ミュージックカンパニーでアプリの改修を担当している非デザイナーのメンバーも参加してくれました。


ミュージックカンパニーから参加してくれた田窪さん

参加した理由は、「ミュージックアプリの改修をするために、デザインの知見を得たいと思ったから」とのこと。

展示を見ながら、「利用者の中にはデジタルに慣れていない方も多く、テキスト中心のコミュニケーションだと心理的なハードルを感じやすいかもしれないよね。文字だけでなくアイコンも活用することで、直感的に伝わりやすくなり、利用のハードルを下げられそう。さらに、アイコンのテイストに親しみや楽しさを持たせることで、アプリをより身近に感じ、気軽に使ってもらえそう。」というコメントもありました。

デザイナー・非デザイナーを問わず、「どうすればもっと良くなるだろう」と自然に意見を交わせる時間は、とても心地よいものでした。


隣で皆さんの会話を聞きながら、「誰でもフラットに発言して意見し合えるカルチャーっていいな」と、しみじみ感じています。


展示を見終えた後にも、印象的な出来事がありました。

お昼ご飯のお店に向かうために館内を歩いていると、インフォメーションの案内板が目に入りました。すると誰かが、「この『i』のマークって、アルファベットを知らない子どもには伝わらないかもしれないね。」と話し始めました。


インフォメーションの案内

普段アプリを作っていると、「i」はインフォメーションを表すものとして当たり前のように使っていますが、その意味を知らない人にとっては、直感的に伝わりづらいことに気づきました。特に子どもがインフォメーションを利用する場面としては、親とはぐれているケースが多いため、スタッフをイメージした人物アイコンや色付きのユニフォームなど、「この人に聞けばいい」と直感的に分かる工夫があると良いのではないかと思いました。

展示を見たからこそ、普段なら見過ごしてしまうものにも自然と目が向くようになります。「当たり前」だと思っていた世界で問いを立てられる体験は、とても貴重だったと感じています。

うたう仲條 おどる仲條 ―文字と画と、資生堂と|合理性を超えた「表現力」

次に向かったのは銀座の資生堂ギャラリーで開催されていた「うたう仲條 おどる仲條 ―文字と画と、資生堂と」です。会場にはポスターやパッケージ、同社の企業文化誌『花椿』の表紙などが並び、見応えのある展示ばかりでした。

40年以上にわたってアートディレクションを担当された『花椿』も数多く展示されていて、メンバー同士で自分の生まれた年月の花椿を探したりして、楽しみながら鑑賞しました。


撮影:加藤健

グラフィックデザイナーの益田さんは、仲條正義さんのファンです。

大サイン展では展示の解説役だった益田さんですが、この展示では一転。夢中になって作品を鑑賞していて、その姿がとても印象的に残っています(笑)


ずっと楽しそうな益田さん

展示後に感想も聞いてみました。


益田さん

仲條さんのファンなので、とても眼福な展示でした。

もう6-7年ほど前になりますが、松屋銀座のコーポレートサイトを担当させていただいた時に、マツヤアルファベットに触れる機会がありとても感動したことを覚えています。どのデザインも、時代を感じさせない新鮮味と、色々な人を魅了する粋な佇まい、そしてうるさくないのに華やか。

AIにより論理的で整ったデザインが効率的に生み出される昨今ですが、表現にはまだまだ可能性があり、自分ごときが結論を出していくにはまだ早すぎるのだと、巨匠のデザインに触れることで、改めて強く思いました。

この話を聞きながら、プロダクトを利用するユーザーにとって「わかりやすいこと」や「迷わず使えること」を優先することが多いですが、そのものらしさや世界観を表現することも、デザインの大事な役目であることを改めて実感しました。

おわりに

同じ展示を見ていても、心に残るポイントは人それぞれです。その違いを話し合うことで、自分とは異なる視点を知ることができました。

デザイナーかどうかに関係なく、お互いの視点を持ち寄り、自然に意見を交わせる環境は、この会社の好きなところの一つです。

また面白そうな展示を見つけたら、みんなを誘って行ってみたいと思います。

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by Chikaho Shishido

コンサルティング会社でWebサイトのUI/UXコンサルタントとして経験を積んだ後、UI/UXデザイナーへ転身。 デザイン会社でUI/UXデザイナーとして活動したのち、モンスターラボにUIデザイナーとして入社。

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