- 2015.10.01
言葉から受ける印象は人それぞれ
学問的・デザイナー向けタイポグラフィの話ではなく、言葉のコミュニケーションをあそぶ「書体と言葉のカンケイ」シリーズです。前回の「狐と犬」の話に続き、2回目となる今回は「名言」をピックアップ。
さっそくですが、まずは標準のフォントで
If you can dream it, you can do it.
「もし夢見ることができれば、実現できるのだ。」
どんな印象を受けましたか?
(有名な言葉なので誰の名言かご存知の方は、どうぞご自身のイメージのままで。)
次はどうでしょうか?
強い意志や、士気をあげ鼓舞するような熱がつたわるメッセージと感じるかもしれません。
あるいは、
夢があり、なにか始まりそうなワクワクさせる、魔法がかかるような言葉にも感じられます。
文字で書かれた言葉は、どんな書体で書かれているかで、がらりとその姿を変えます。デザイン作業の中で、この瞬間が相変わらずエキサイティングだと私は感じるのです。
人物の言葉と書体のカンケイ
ちなみにこの言葉を残したのはウォルト・ディズニーです。ディズニーランドの印象からすると、2つめのフォントの方がしっくりくるかもしれません。誰の言葉かが分かるとずいぶんイメージは絞られます。
ですが、彼は少なくとも実業家であり、エンターテイナーであり、娘を持った父であります。
どんな立場のときに、どんなシチュエーションで言った言葉なのか…等々を考えると、どんな書体が正しいのか答えがありません。
誰がどんな想いで語った言葉なのか、人によって捉えかたが変わるので、一人歩きしがちな「名言」に決まったイメージを与えることはとても難しいことです。
フォントには、言葉に少なからずの意味とイメージを与える力があります。
ですが、必要以上の情報や誤った印象を与えてしまうことだってあります。
だからこそ、取扱いは大事に大事に。
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by Naoko Okiyama
桑沢デザイン研究所卒業。デザイン事務所を経て、現在に至る。アートディレクション、フォトディレクション担当。デザイン部マネージャー。
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Overview
×- 社名
- 株式会社A.C.O.
- 設立
- 2000年12月
- 資本金
- 10,000,000円
- 代表者
- 代表取締役 長田 寛司
- 所在地
- 〒150-0012 東京都渋谷区広尾1-1-39恵比寿プライムスクエアタワー6F