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「ポケモンカード」でプロジェクトやチームについて考えてみる

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UIデザイナーの川上です。いつも楽しくポケモンカードゲーム(ポケカ)で遊んでいます。ふとポケカでのデッキ構築における戦略や思考を日々の業務に例えてみることはできないかと考えました。今回は、そんな「ポケカ」で見るプロジェクトやチームの考え方をまとめてみました。

ポケカをプロジェクトで例えるなら

  • ポケモン:チームメンバー
  • ワザ:スキル(デザイン力、開発力など)
  • 特性や効果:ソフトスキル(コミュニケーション、人となり、専門知識)
  • どうぐやサポート:進行する上で必要なドキュメントや中間成果物、ツール(プロジェクトを支える仕組み)
  • それぞれが役割を持ち、組み合わせによってチームの強さを構成します。

    理想のデッキ(チーム)を描こう

    まず大事なのは、「どんなチームで、どんなゴールを目指したいのか」をしっかり描くこと。プロジェクトではチームメンバーそれぞれが以下を意識することが大事だと思います。

  • プロジェクトの進行プロセスを想像しましょう
  • 守りやリスクヘッジに偏りすぎず、自分が何をしたいかを明確にしましょう
  • 必要なメンバー像を考えてみましょう
  • メンバーの得意・不得意を把握しましょう
  • 必要なインプット・アウトプット・ツールを整理しましょう
  • 理想のデッキを組むには、チーム全体の特徴とバランスを把握し、勝ち筋(プロジェクト成功)を描くことが大切です。

    「とにかく最強」チームは存在しない

    ただ強いカード(メンバー)を揃えれば良いわけではありません。

  • 特定のスキルに特化したメンバーだけでなく、全体進行を意識した多様性が重要
  • 難易度の高い案件には高いスキルが必要だが、スピードやコストに注意
  • 難易度の低い案件にハイスキルなメンバーを当てても、コストが合わない
  • 高品質な成果物を作っても、クライアントが正しく活用できなければ意味がない
  • プロジェクトには適材適所があり、バランスが重要です。
また、カード(メンバー)によってできること・できないことがあるのも自然なこと。

    仮説検証と、楽しむ姿勢

    どんなに理想的なデッキ(体制)と思っても、実際にプレイ(進行)してみないと、うまく機能するかどうかはわかりません。
 仮説を立て、検証しながら、調整していくことが大切です。

    そして何より大事なのは、それぞれの個性を理解した上で楽しむこと。
 ポケモンカードのように、チームビルディングも「楽しい!」と思える姿勢が、きっといい結果につながるはずです。

    ポケカマインドは仕事に活かせるか

    ポケカを楽しむ中で得られる思考法や取り組み方は、実際のプロジェクトにも応用できる場面が多くありそうです。ポケカ好きのメンバーそれぞれの視点を通じて、ポケカマインドを仕事にどう活かせるかを考えてみましょう。

    UIデザイナー川上の場合


    川上

    状況に応じて二の手、三の手を考える
    プロジェクトでもポケカのように先を見据えた行動が重要です。次の手を準備し、柔軟に対応することで成功に導けるかと思います。

    守りに入りすぎないこと
    ポケカでは自分がどうしたいかという理想をしっかり持ち、それに向かって進む姿勢が大切です。受け身にならず、積極的に攻めることで新しい可能性が開けます。

    ナレッジの活用
    ポケカで他者の知識や戦略を活用するように、プロジェクトでもナレッジを活かして成果を最大化したいと考えます。状況に応じた柔軟な対応や、自分の理想を追求する姿勢を重視します。

    ビジネスデザイナー加山さんの場合


    加山

    相手がやりたいことを汲み取る
    ポケカで対戦相手の意図を読み取るように、プロジェクトではクライアントや関係者の要望や目標を把握することが求められます。

    強い動きをする
    相手に合わせつつも、自分が最善と思う動きを追求することが重要です。ポケカではデッキ構築やプレイで有利な状況を目指しますが、プロジェクトでも同様に自分の得意分野を活かした戦略的な行動が求められます。

    PM辰己さんの場合


    辰己

    自分がやりたいことを通す
    プロジェクト成功のためには、自分の方針をチームと共有し、主体的に進めることが重要と考えます。意見を調整しながらも、しっかりとリードする必要があると思います。

    高速化
    ポケカでは素早いプレイが求められます。同様に、プロジェクトでは確認事項やタスクの対応を迅速に行うことが信頼に繋がります。特に、クライアントからの確認依頼には迅速な返信を心がけています。

    UIデザイナー吉岡さんの場合


    吉岡

    あいさつと握手
    ポケカで対戦相手へのリスペクトが重要なように、仕事でも基本的な礼儀が信頼関係を築く鍵となります。このルールがあることで、コミュニティの雰囲気が良くなるように、職場でもマナーを守ることが重要だと思います。

    プロジェクトで実際にあったら良いなカード

    それぞれのポケカマインドは実際のデッキ構築でどんなカードをデッキに入れるかに表れてくるかと思います。

    そこで「実際のプロジェクトでこんなカードがあったらいいな」や「例えるならこのカードかな」と思うものを聞いてみました!

    リアルな声を通して、プロジェクト運営に必要なスキルや役割を、ちょっと楽しく想像してみましょう。

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    UIデザイナー川上の場合


    川上

    リバーサルエネルギー
    負けている状況を一気に覆し、ワザを出せる状態にする特殊エネルギー。起死回生のチャンスを与えるカードで、プロジェクトの停滞状況を打破するようなメンバーやアイデアに相当します。

    ふしぎなあめ
    メンバーへの無駄の少ない適切なFBはプロジェクト内での素早い成長を促し、大きな成果を生む可能性があります。インプットが早く、適応力の高いメンバーとなることで、チーム全体の効率が向上します。

    マナフィ
    ベンチポケモンが相手のワザのダメージを受けない特性があり、お守り的なカード。プロジェクトに例えるならPMがクライアントとメンバーの間に入り、複雑な依頼を直接受け負担を感じることなく、調整してくれている状態です。PMがプロジェクトの手綱をしっかりと握っていることで、チーム全体のパフォーマンスが安定します。

    ビジネスデザイナー加山さんの場合


    加山

    ナンジャモ
    自分は多くの手札を引ける一方で、相手は少ない手札しか引けない負けている時に力を発揮するカードです。プロジェクトが危機的状況に陥った際、このカードのようにギリギリで耐えるチャンスを増やすことが重要です。

    エレキジェネレーター
    初動を強化するカード。運要素はあるものの、早い段階からエネルギーをつけて戦う準備ができるカード。会社のプロジェクトでも初動は非常に大事で、序盤から素早く動ける体制を整えることが成功の鍵となります。

    ヨノワール
    自爆してでも相手を削るこのカードは、自分を犠牲にしてでも相手の戦力を削る戦術に特化しています。プロジェクトでも、短期的な損失を覚悟しつつ長期的な成功を目指す場面を象徴します。

    PM辰己さんの場合


    辰己

    サザンドラ型デザイナー
    例えるなら「サザンドラ」のようなデザイナー。2進化ポケモンで、ワザを2つ持ち、状況に応じた立ち回りができるのが特徴です。エネルギー2個で使えるワザ「クラッシュヘッズ」は、相手のポケモンにダメージを与えながら山札をじわじわ削っていく技。これになぞらえて、クライアントの予算感に合わせてチームのスコープやトレードオフを調整し、適切な進行をサポートできるデザイナーが理想だと思います。
    さらに、エネルギー4個のワザ「オブシディアン」は、相手のバトル場とベンチを含めた3枚に同時ダメージを与える強力なワザ。これは、クライアント担当者だけでなく、開発やマーケティングなど複数方面と積極的にコミュニケーションを取れるデザイナーをイメージしています。

    ネオアッパーエネルギー型メンバー
    「ネオアッパーエネルギー」は、基本的には無色エネルギー1個分として働きますが、2進化ポケモンに付いている場合はすべてのタイプのエネルギー2個分としてパワーアップする特殊エネルギーです。例えるなら、1人でもきちんと成果を出すけれど、相性の良いPMやチームメンバーと組むことで倍以上のパフォーマンスを発揮できるデザイナーやエンジニアのイメージ。

    ふしぎなあめ=高速インプットサポート
    もうひとつ、「ふしぎなあめ」にも注目したいです。これは、たねポケモンを一気に2進化ポケモンへ進化させることができるアイテム。プロジェクトへの追加アサイン時など、通常ならインプットに時間がかかるところを、 適切なサポートや情報共有によって、素早く即戦力化できるイメージです。現場でも、「ふしぎなあめ的なインプット支援」があるかどうかで、立ち上がりスピードは大きく変わりますよね。

    UIデザイナー吉岡さんの場合


    吉岡

    キュウコン
    キュウコンは少ないエネルギーで大きなダメージを与えることができる低コストで火力が高いカードです。これを仕事に例えるなら、少ないリソースでも高い成果を上げられるメンバーのイメージです。プロジェクトでは、効率的なリソース配分を行いながら、確実に結果を出す姿勢が重要です。

    おわりに

    いかがでしたか?今回は、デザイナーのアサインをポケモンカードゲームになぞらえて考えてみました。
 ポケカの世界には、「タイプ」や「得意技」、「相性」といった要素があり、デザイナーにもそれぞれ異なる強みやスタイルが存在します。

    爆発力のあるアタッカー型、堅実なサポート型など、どんな個性もプロジェクトにおいて大切なピースです。状況に合わせて「このチーム、この戦略でいきたい!」と考えてみることが、プロジェクト成功への近道になるかもしれません。

    この記事を通じて、ポケカの楽しさを少しでも感じてもらえたら嬉しいです。
 そして、デザイナーも一人ひとり違う個性や得意分野を持っていること、その魅力をもっと知ってもらえるきっかけになればと思っています!

    ※「ポケモン」「ポケモンカードゲーム」は株式会社ポケモンの登録商標です。当記事は非公式であり、株式会社ポケモンとは一切関係ありません。

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    by Daiki Kawakami

    デザイン学科グラフィックデザイン研究室で大学を卒業。2013年モンスターラボ入社後、Webサービスや業務システム、スマートフォンゲームまで幅広くのUIデザインに携わる。主に要件定義からプロジェクトに参加し、開発連携・運用を考慮したデザインシステムやプロセス構築を実行・監督。

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