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Adobe Fireflyがデザインにもたらす可能性とは?AdobeMAXで聞いてきたことをレポート

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こんにちは、モンスターラボのUXデザイナーのNondoです。最近よく耳にする「Adobe Firefly」について、先日Adobe主催のイベント「Adobe MAX Japan 2023」に参加してきたので、そのレポートとともに紹介していきます。

Adobe MAX Japan 2023

Adobe Maxとは毎年Adobeが主催するイベントで、ロサンゼルスと東京で開催されています。東京ではコロナ禍以降で初のオフラインでの開催となりました。 業界の方による講演や、最新のAdobe製品の紹介、そしてデザイン業界のみなさんとの交流する機会もあります。 チケットは有料なのですが、当日はデジタルデザイナーから写真家、マーケティングエージェントまで幅広い人が参加し、会場は満員御礼となっていました。

当日の会場の様子。満員となっていました!

当日、Adobe最高戦略責任者のScott Belskyの基調講演では以下のスローガンの発表があり、Adobe Fireflyを今後さらにAdobeツールへ統合していくことが強調されていました。

  • 誰でもデザインができるようにしていくこと
  • 生成AIをAdobeのツールのコア機能としていくこと(特にAdobe premier, illustrator, Photoshop and Adobe expressの具体的な例が紹介されていました)

そんなAdobe Fireflyについて、どういうことができるのか、また今回イベントをとおして分かったことなどを紹介していきます。

Adobe最高戦略責任者Scott Belskyによる基調講演の様子

Adobe Fireflyとは

Adobe Firefly 2.0は、Stable Diffusion、DALL·E、Midjourneyと並ぶトップ4の生成AIグラフィックツールであり、私も個人的にとても気に入っています。ベータ版ではAdobe Stockの画像イメージに近いものが多く、あまり自由な表現ができませんでしたが、最新版はデザイン作業に革新的な変化をもたらすほどになっています。Adobeはこれらの機能を導入し、作業を容易にするだけでなく、コンテンツプロデューサーとマーケター間のコミュニケーションを向上させることを目指しています。

Adobe FireflyのUXが優れているポイントは、言葉で細かく指示をしなくてもやりたいことを実現してくれることだと思います。例えば、Photoshopでの簡単な画像修復や背景生成時の自動レイヤーの作成です。 AdobeでAIや機械学習を担当しているエクスペリエンスデザイナーDavis Brownの話によると、あらゆる生成AIの作業を「Create」ボタン一つで実現できるようにすることが彼らのゴールとのことです。

Fireflyの特筆すべき機能は、写真に新しい要素を素早く生成できることです。イベントでは、ある風景の写真に川を追加する実演があり、これまでは時間がかかっていた作業がものの数分で完了していました。

そして、非デザイナーの助けにもなる機能の紹介もありました。もとのデザインを保ったまま、デザインの中にあるタイポグラフィを別の言語に翻訳できる、というものです。これまではIllustratorやPhotoshopで手動で編集する必要がありましたが、Firefly 2.0ではボタン一つでこの作業が完結します。

バナーの中にあるイベントのタイトルがさまざまな言語に翻訳されています。

Adobe Fireflyは、今後もマーケティングや営業などの非デザイナーとの戦略的なコミュニケーションが増えるよう、グラフィックデザイナーやUIデザイナーのプロトタイピングを加速していくとのことです。Firefly 2.0により、プロセスはどんどん簡素化し、よりクリエイティブなグラフィックデザインの可能性が広がっていくでしょう。

Fireflyの他に、Adobeが現在取り組んでいる「次のFirefly」となるプロジェクトについても知ることができました。プロジェクトのコードネームは「Stardust」です。 このプロジェクトでAdobeが実現しようとしていることは本当に驚きで、スキルのない人でも簡単にAIを使って画像を編集することができるというものです。例えば、写真の中で歩いている人の位置を動かせるだけでなく、歩いている人を座っている人に変えることも可能になります。これまでは複数の写真が必要だった編集も、Stardustでは一枚で実現できます。

わたしたちの仕事にどのような影響があるのか?

Adobe Fireflyを活用することによって時間が短縮し、デザイン以外に使える時間が増えたり、今のデザインフローを改善することができます。

空いた時間を利用して、クライアントとよりダイナミックに対話したり、迅速にビジネスのアイデアをテストすることができるかもしれません。他にも、デザインプロジェクトの予算を削減し、他社との競争力を高めることができるかもしれません。

さらにこういったツールであらゆるコミュニケーションが楽になることを期待しています。例えば、会議中にその場でクライアントから他のデザインパターンをリクエストされたとき、その場でクライアントの要件に合わせた提案を行うことができ、余った時間を重要な議論に使うことができると思います。

AdobeエクスペリエンスデザイナーのDavis Brownさん(左)とAdobeプリンシパルクリエイティブディレクターのRussell Brownさん(右)。写真はDavisさんからいただきました。

イベント中に、AdobeのAI担当のエクスペリエンスデザイナーのDavis Brownと会話する機会があり、「Adobe Fireflyの目的・目指すところは何か?」という質問をしました。彼は「このツールの目的は、デザイナーの仕事をなくすことではなく、よりデザイン工程のスピードをあげること、そしてデザイナーの創造力をもっと広げること。開発の工程のはじめから終わりまで、どこにワクワクするか?という会話をずっとデザイナーとしていた。」とコメントしてくれました。

こういった便利なツールを有効活用していくために、正直なところ私たち自身がまだ準備しきれていない面もあり、チームにおける私たちデザイナーの役割をツールに合わせてアップデートしていく必要があると思っています。Davisさんが言うように、こういったツールがよりクリエイティブになる助けになったらいいなと思います。

最後に

Adobe MAX Japan 2023でクローズアップされていたAdobe Fireflyについて紹介しましたがいかがでしたか?イベントを通じて、Adobe Fireflyによってこれまで複雑だったデザイン作業が大幅に簡単になること、またAdobeがユーザーエクスペリエンスにいかにこだわっているかを知ることができました。イベント自体も楽しくて、いろいろなツールを体験することができ参加できてよかったです。Project Stardust以外のツールはすべて無料でベータ版を使用できるので、まだ体験したことない方はぜひ試してみてください!

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by Nondo Sikazwe

ザンビア出身。 南アフリカのウィッツ大学で建築を学び、隈研吾建築事務所でのインターンを通じて来日。千葉大学、スタンフォード大学でUXデザインを学んだ後、A.C.O.に入社。グローバルクリエイティブ部の一員としてさまざまな海外プロジェクトに取り組んでいる。

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