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組織行動指針を作るまで vol.1 - 組織統合からキーワードのすり合わせ-

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こんにちは、Communication & Cultureサークル (以下C&C)です。C&Cでは、組織内のカルチャーを促進し、コミュニケーション整理・機会の創出を担当しています。

実は2024年にデザインラインが新しくなり、2024年上期は新生C&Cとしていくつか施策を実施しました。今回のデザインジャーナルでは3部構成で、C&Cの取り組みを紹介していきます。

2024年CreativeとBizの合体

モンスターラボのデザインラインは、別組織として存在していたBusiness Designチームと2024年に合体し、Strategy&Design(S&D)という名前になりました。

合体した背景には、BTCの境界線が薄まりつつある市場において、デザイナーでもビジネスデザインに関与する場面が増えてきている(逆も然り)ことが挙げられます。

これまでは、UI、UX、ADと、比較的クリエイティブな要素の強い人の集まりだったチームに新たなケイパビリティをもった人たちが加わり、2024年は異なる専門性を持った者同士がより一層混ざり合うことを中心に組織が整えられていきました。

C&Cとして活動を考えるにあたり、新生組織に根付かせるカルチャーを定めることが急務でした。S&Dの2024年の部署キーワードは「クロスファンクショナル」。 まずはこの言葉をすり合わせるイベントを実施しました。


みんなどう思っているんだろう?部署イベント 「Vs」でクロスファンクショナルを全員で考える

「クロスファンクショナル」という言葉は、人によって解釈が異なります。まずは組織としてこの言葉をどのように扱うべきかを考えるため、「Vs」と題した社内イベントを開催して様々なポジションの人の声を拾うようにしました。

Vsとは?

Vsとは役職や部門を問わず、建設的に本音を交わし、新たな気づきを作り出すイベントです。パネリストだけでなく、オーディエンスもまた問いを投げかけ、参加者全員でディスカッションを深めていきます。過去にスポット開催された際に好評だったため、レギュラー開催のイベントとなりました。

セッション1: Vs メンバー

UI、UX、BX、ADと異なる専門性のもつメンバーをパネリストとして登壇してもらい、「クロスファンクショナルとは?」「未来のクロスファンクショナルな自分とは?」の2つをメンバー視点で話してもらいました。 個人、そして組織としてのクロスファンクショナルとは何か。メンバーそれぞれの解釈が述べられる中、クロスファンクショナルという言葉の社会的登場背景や、顧客も含めたクロスファンクショナルなど、各自の考えにプラスαな話が出てきました。 S&Dでは様々なバックグラウンドを持つメンバーが在籍しているため、ユニークな視点で考えが共有されることが魅力の1つです。


セッション2: Vs S&Dマネージャー

メンバーの次はマネージャーの考えを聞く場をセッション2として設け、クロスファンクショナルをキーワードにした背景、理想の組織像、メンバーとの解釈の乖離などを話してもらいました。クロスファンクショナルの推奨によって、デザイナーとしての専門性が失われた「なんでも無い人」が増えるのではないか。など、参加者からも鋭い質問が投げかけられ盛り上がりました。

様々な盛り上がりがあったセッション2ですが、最後にマネージャーからは「デザイナーが提供可能な価値が多様化した昨今、キャリアもまた多岐にわたる。専門人材としてスペシャリスト、上流からディレクションするゼネラリスト。自分のやりたいことを大事にして、組織の目標と自分の目指す方向性をどの様に合致させ、日々働くかを考えてほしい」というメッセージがありました。


セッション3: Vs テクニカルリード、ユニットリード

最後は、各種組織を運営し、評価にも関わるリードメンバーのセッションです。ここでは、専門性とのバランス、クロスファンクショナルの評価の2つのトークテーマに沿って、ディスカッションしてもらいました。リードからは、「専門性とは社会的価値が発生してこそ生まれるものであり、盲目的に突き詰めることは専門性とは言えない。クロスファンクショナルがメンバー個々の能力を集結させる組織的機能だとしても、個人もまた社会的価値を意識してスキルを身に付けていく必要がある」ということが述べられました。


今回のVsでは立場の異なる人たちからの考えをシェアし、全体的に様々な質問で盛り上がりました。この難しい会の司会を担当し、場を盛り上げてくれたC&Cメンバーに感想を聞いてみました。


Vsというイベントは、UXの終焉記事が話題になった際に”モンスターラボとしてのUXのあり方”を模索するための企画が始まりでした。今回もまた、市場の動向、会社の戦略、現場の声を立場を超えてフラットに議論出来た良い機会となりました。Vsと謳っている手前、中には刺激的なディスカッションも発生しますが、それを受け入れ進もうとするモンスターラボの社風ともマッチしているように感じます。

Vsを終えて

Vsを終え、イベントで聞けた様々な声をC&C全員で振り返り、「クロスファンクショナル」を定義しました。S&Dのクロスファンクショナルとは、”自らの強みを生かし、特定の領域にとらわれず、市場に対して価値を最大化する人物や組織”。各自の描きたいキャリアは多様ですが、「自分の持っている強みを使ってもっとインパクトを与えるデザイナーになっていこう。そのための『クロスファンクショナル』である。」ということをまとめることができました。

例えば、UXだけどデータの扱いがわかるのでデータ分析も意識した体験設計ができる。UIでも、KPI設計から関与し、KPIを達成するための適切な表層に落とし込める。BX(ビジネスデザイン)でも、最新技術の現状がわかるので、新しいビジネスの勝機を見出せる。

お客さまから頂くリクエストの難易度が上がっている状況で、これからも価値を提供し続けるために、特定の専門領域に留まらないメンバーでチームを構成することは、提供できる価値により深みが出る理想的な打ち手だと思います。

というわけで、無事クロスファンクショナルの定義を終えましたが、C&Cとして次は組織の行動指針(Values)の設定に進んでいきます。(vol.2に続く)

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by Monstarlab Design Journal

Monstarlab Design Journal 編集部です。 モンスターラボデザインチームのデザインナレッジとカルチャーを発信していきます。

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