- 2023.09.13
こんにちは、モンスターラボでデザイナーをしている御園です。この記事では、 2022年11月に発売された「ポケットモンスター」シリーズの完全新作「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」でアップデートされた点について、UXの観点から語っていきたいと思います。
使用画像は任天堂のガイドラインに則り掲示しています。
オープンワールドと自由なストーリー
今作における一番大きな変化は、オープンワールドになった点です。オープンワールドとは、移動の制限が無く自由に動き回ることができ、フィールド画面の切り替えがほとんど無いシームレスマップとなっているゲーム設計です。高いところからずっと先の景色が一望できたり、下の下まで深く下がって行けたり、今までのポケモンでは体験できない自由な動きが可能になりました。
また、ストーリーにも自由度が加わりました。ポケモンといえば、グリーン・レッドの時代から、ポケモンを成長させながらジムバッジを集め、四天王を制覇し、そのかたわらでポケモン図鑑を集めてコンプリートし、伝説のポケモンをゲットし、完全クリアとなる、というのが定番の流れでした。この、ゲームをプレイしたことのある人なら誰もが知る話を壊すのは、かなり勇気のいることだと思いますが、今作のポケモンはその常識を大きく覆してきました。今作では、3つのストーリーがあるのですが、どのストーリーからでも着手することができ、最終的には3つのストーリーがそれぞれ絡み合ってひとつの物語になり、ラストに4つ目のストーリーが解放されるという流れになっています。(伏線回収も見応えがあって、大人でも楽しめる、笑あり・涙ありのエピソードになっています!)
このように、今作ではあらかじめ決められた行動やストーリーにユーザーが誘導されるのではなく、ユーザー自身が決定できるようになっており、「自由」が設計されたゲームになっています。
モンスターボール
これまでのシリーズでは、バトル中にモンスターボールを使用する際の操作は①持ち物の一覧を開く②ボールを選ぶといった手順で、ボールを使用するまでの階層が深く操作が手間でした。しかし、今作では、この手順が大幅に簡略化されました。ユーザーがボールを投げたい瞬間にxボタンを押すと、ボールを選択することができるようになりました。この変更により、手順が簡略化されただけでなく、バトルの画面から離れずにボールを使用することができるため、ユーザーはよりシームレスで迅速なバトル体験を楽しむことができるようになりました。また、ボールの種類が増えたり、種類ごとにエフェクトがついたりと、これまではポケモンを捕まえるための「手段」だったポケモンボールですが、捕まえる過程も楽しめるようにアップデートされています。
屋台型ポケモンセンター
今作の最大の変更点の一つは、屋台型のポケモンセンターです。従来、ポケモンセンターを利用するには①お店の入り口まで行く②入り口から入店しスタッフの目の前まで行く③話しかける、といったステップが必要で、入店した際にはロードが入っていました。これらを煩雑に感じているユーザーも多かったと思います。しかし、屋台方式になったことで、入出口がなくなり、360°どの方向からでもポケモンセンターにアクセスできるようになりました。ポケモンセンターが屋台形になったことで、店内に入る時に生じていたロードもなくなり、大幅に工数が削減されました。ユーザーは迅速にポケモンの回復ができるようになり、UXが向上しました。
バトル中のカメラワーク
新作ではカメラワークがオープンワールドに適応され、ユーザーはバトル中でも自由に視点を操作できるようになりました。ユーザーは自分のポケモンがどのように戦っているかを自由自在に観察できます。これにより、ユーザーはポケモンたちのリアルタイムのリアクションをより身近に感じることができ、ゲームへの没入感が増しました。
まとめ
いかがだったでしょうか?今作は、オープンワールドになったことによってゲームの自由が増し、これまでのポケモンとは全く違う体験ができるようになっています。そしてなんと、追加コンテンツ「前編・碧の仮面」が本日配信されるとのことで、UXのさらなる進化や、ストーリーについて明かされる秘密が楽しみですね! まだまだ紹介したい箇所はたくさんあったのですが、キリがないので、最後にモンスターラボの社員に聞いた「今作のポケモンで驚いたこと」を紹介して終わりたいと思います。
おまけの社内アンケート
Q.今作のポケモンで驚いたことは?
デカヌチャン好きさん-
ポケモンセンターに行かなくてもポケモンボックスにアクセスできること。かがくのちからってすげー
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シャリタツ好きさん -
ジム戦のBGMが、バトルが進むごとに盛り上がるところがよくできる…!昔のポケモンにはないところかなと!
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ウインディ好きさん -
画質が特にきれい。また、ポケモンの動きが戦闘中・戦闘外問わず滑らかで見ていておもしろい!
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ホゲータ好きさん -
ストーリーの濃厚さ。これまでのバージョンはあっさりしていて、ほとんどストーリーを覚えてない…。
コノヨザル好きさん-
ボールのエフェクトがむちゃむちゃかっこいい
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パオジアン好きさん -
まだストーリークリア前ですが久しぶりにポケモンにハマっている感じがします。 結構グッとくる話があった(今まではそんなのない)
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- #UX
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by Hanaka Misono
制作会社にてランディングサイトやコーポレートサイトなどのデザインを経たのちモンスターラボへ入社。現在はアプリのUI領域をメインに担当。
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Overview
×- 社名
- 株式会社A.C.O.
- 設立
- 2000年12月
- 資本金
- 10,000,000円
- 代表者
- 代表取締役 長田 寛司
- 所在地
- 〒150-0012 東京都渋谷区広尾1-1-39恵比寿プライムスクエアタワー6F