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Monstarlab図書室

A.C.O.メンバーが選ぶ、ブランディングにまつわるおすすめの1冊

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さわやかな春の公園で本から学ぼう

こんにちは、UXIA部の埜村です。もう春ですね。リモートワークやオンライン授業が積極的に取り入れられるようになって、早くも約1年が経ちました。中には通勤通学の時間がなくなり、個人の時間が増えた方も多いのではないでしょうか。

今回はそんな時間に読みたい「ブランディングにおけるインスピレーションを受けた本」をA.C.O.のブランド開発プロジェクトに携わることが多いメンバーに紹介していただきました。みなさんの参考になれば幸いです!

戦略的ブランド・マネジメント

アートディレクター角田有右の一冊

『戦略的ブランド・マネジメント』(著)ケビン・レーン・ケラー

ブランド研究で国際的リーダーの1人として認知されているケラーの一冊です。

ブランドがなぜ重要なのか、消費者に対して何を表すのか、ブランドを正しく管理するために企業は何をすべきなのか。ブランド、ブランディング、ブランド・マネジメントを「深さ、広さ、関連性」の観点から包括し、細部まで行き届いたバイブルです。

ブランドの古典的な基本原理を理解し現代のブランディングに応用したい方におすすめです。辞書のように分厚い本で読み切るにはとても根気がいりますが、困ったときはここに立ち返りたい、そんな一冊です。

コーポレートアイデンティティ戦略

UIデザイナー益田絢子の一冊

『コーポレートアイデンティティ戦略』(著)中西元男

日本を代表する大企業のCI(コーポレート・アイデンティティ)を数多く手掛けた、PAOSの中西さんによる、ブランディング過程の事例を紹介してくれる本です。

松屋、ベネッセ、NTTなど誰もが知っているブランドがどのようにして作られたのかがドキュメンタリーチックに描かれています。掲載されている事例は40年近く前のものもありますが、その思考やプロセスはどれも本質をついていて、多くの学びがあります。

ヒントになる名言やロジックが散りばめられていて、アイデア検討でつまったときにおすすめの一冊です。

かぶと虫の図版100選

コミュニケーションデザイナー小林拓也の一冊

『かぶと虫の図版100選』(著)西尾忠久

アメリカの伝説的な広告代理店DDB社が、アメリカ・フォルクスワーゲン社のために制作した広告キャンペーンシリーズを記録した本です。

当時は、アートディレクターとコピーライターがペアとなって広告の仕事を行っていたようです。宣伝媒体がシンプルだったため、今よりもコンパクトなチームで制作できていたんでしょうね。50年も前に出版された本ですが、年季の入ったカバー以外は色褪せず、記録されているコピーの数々は今も仕事のお手本にしています。

ブランドの機能的価値を上手く伝えきれていないと思う担当者の方、コピーライティングの表現方法を日々磨いているデザイナー・PR担当の方にオススメの本です。

international corporate identity 1/2

UIデザイナー藤川裕介の一冊

『international corporate identity 1/2』(著)Robundo

僕が紹介するのは、新宿私塾というデザイン・タイポグラフィのスクールなども運営していた、朗文堂という出版社から発売されたシリーズ本です。

主に1980年代から90年代までに発表された世界のCIを作品集的にまとめてあり、ITOKIやSeikoなど、日本企業のCIもいくつか紹介されています。クオリティの高いビジュアルも非常に素晴らしいのですが、それぞれのブランドの特徴やアイデンティティが短い文章で解説されていて学びにもなります。

言葉や思想をどうやって表現にまで落とし込んでいくか、またその表現がどのように社会に展開されていくのか、インスピレーションが欲しい人におすすめの本になります。

マーケティング戦争 ー全米No.1マーケターが教える、勝つための4つの戦術

プロジェクトマネージャー石井大温の一冊

『マーケティング戦争 ー全米No.1マーケターが教える、勝つための4つの戦術』(著)アル・ライズ・ジャック・トラウト

クラウゼヴィッツの『戦争論』に重ねて、企業がとるべきマーケティング戦略について書かれた本です。

市場リーダー、No.2の会社、体力のない会社など、それぞれの会社のポジションに応じて、取るべき戦略が事例を交えながら書かれています。前職でtoC向けのアプリサービスを担当していたときに、先行する競合サービスに追いつき、追い越すにはどうすればよいかを考えるヒントになればと思って読みました。

二番手企業が取るべき戦略として「リーダーの持つ強みに潜む弱みを見つけ、そこを攻撃せよ」という原則は、ブランディングやマーケティングだけでなく、新しいビジネスをつくる際のヒントにもなる視点だと思います。

ニューヨークのアートディレクターがいま、日本のビジネスリーダーに伝えたいこと

UXデザイナー埜村翔平の一冊

『ニューヨークのアートディレクターがいま、日本のビジネスリーダーに伝えたいこと』(著)小山田育・渡邊デルーカ瞳

ブランディングの概要を理解するために役立つ本です。米国でデザインを学び、現地NYでブランディングの会社を起業されている日本人の方が執筆しています。

試行錯誤の経験を元に「なぜ企業やサービスにブランディングが必要なのか、そもそもブランディングとは何か、日本企業が足りない点」を丁寧に整理し説明されています。私は入社してすぐに読み、ブランディングの基礎理解に役立てました。

デザイナーだけでなく、社内やクライアントにブランディングの必要性を説明したいと考えているビジネスサイドの方にもおすすめできる一冊です。

春先の暖かい公園で、ブランディングのアイデアを巡らせてみては?

今回はブランディングという分野に絞り、ブランドの教科書的な本からマーケティング戦略まで幅広い視点で「ブランド」を考えられる6冊を紹介しました。

またA.C.O. Journalではブランド開発のプロセスについても記事にしていますので併せてご覧ください。

寒い冬が明け外が気持ちいい季節となってきたので、気晴らしに公園などで読書をするのはいかがでしょうか。

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by Shohei Nomura

駒沢大学法学部政治学科卒業。遊技機業界で営業兼プロジェクトマネジャーとして従事。ロンドンでのVAPE事業立ち上げを経て「デザイン×ビジネス」の重要性を感じ、A.C.O.に入社。

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